どろえびすの診療話、悔いが残った例

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倒れている人の状況を瞬間に判断するのは難しい。それだからこ

そ、長いこと診ている「かかりつけ医」の情報はできる限り活用し

てくれないと...

 

これは何とも微妙な話だ。

何が微妙か。

それは、この文章がわたしの今の気持ちをうまく伝えることがで

きるかどうかられるかどうかそこが微妙なんだ。

 昨日の話だ。

 長く診ている患者さんのFさんは80歳代の独居婦人。糖尿病に

閉塞生動脈硬化症、それに「認知症」である。この婦人はもう5、

6年わたしが診ている。

 一昨日、1月26日の午前8時。ヘルパーさんが訪れてみると、

この婦人が廊下に転んでいたという。夏ならともかく、この寒さ、

夜中の早い時刻から暖房のない廊下に転んでいたのか、それともヘ

ルパーが訪れる直前に転んだのかはわからない。これは重大事態だ、

と瞬間に判断したヘルパーは、すぐ消防署の救急に電話した。

その判断は正しかった。

そしてケアマネージャーにも...。

救急隊はわたしたちと同じ法人のK病院に「頭を打って倒れてい

る」と電話したらしい。電話を受けた救急担当の師長は「頭を打っ

ているならC病院に」と言ったようだ。

救急隊員は脳外科のあるC病院に患者を運んだ。

わたしは、C病院に「診療情報」をファックスした。

 それにしても、倉敷市の救急対応は進んでいるし、隊員の努力は

大いに評価する。認めはするが、それでもまだまだ十分ではない。

 こんな状況をみた時、どうすればいいか、まず「バイタル」をチ

ェックし、その後は、午前8時という時間なんだし、休日じゃあな

いし、なぜすぐ「かかりつけ医」に電話しないのだろうか。

そこがわからない。

なぜ、どうしたらいいかを尋ねてくれないのであろうか。

 全く疑問だ。

 瞬間に「頭部打撲」と判断し、脳外科に送るのが適切と思ってC

病院に運んだのであろう。だが・・・、あくまで結果論だが、この

婦人は次第に弱くなっているのはみんなの共通認識だったし、二週

前には娘さんに入院をすすめたが賛同は得られない。ケアマネージ

ャー自らの休日を割いて安否確認に行き少しでも温かくと工夫をし

ていた。わたしも倒れる日の二日前には往診し、前日患者さんの診

察後に娘さんに電話し、再度入院医療を強くすすめた。

こんな「かかりつけ医」の立場からは残念な反省すべき例になっ

てしまった。

推測だが、この例は「偶発的低体温症」だと思っている。彼女の

病状についてC病院から情報がは入った。「まだ覚醒しない」と。

彼女が倒れる前の日と倒れた後のことについてはまた日をあらた

めて記すことにする。              ('10.1.2.)

コメント(1)

毎日の診療、ご苦労さまです。Fさんの件、残念ですね。5年も診ていらっしゃるならきっとFさんも先生が来てくれると信じてずーっと待っていたのかも・・・。80代独居婦人とのことですが、今後どうなるのでしょうか・・。  南診療所スタッフのみなさまの想いが彼女に届きますよう・・そしてまた元気に在宅生活が送れる様になるといいですね。 

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