どろえびすの診療話 「もう・・・、気分が塞いでやってられない」

| コメント(0)

「最近わたしは欝みたいじゃあ」と言ったところ、一緒に働いている

ナースが「そりゃあないない・・・、センセにそれはない」と言下に否

定されてしまったが、ほんとはわたしだって、「うつ気分」になること

はときどきある。別のナースは「そうですねえ、時に後姿が寂しそうに

見えるときがありますね」と言われてしまった。

 やっぱり・・・、そうだろうなあ。

 昨日は不眠でたくさん夢を見た。実にリアルな夢でよく覚えている。

 誰かがスライドで説明をしているが、画面がパッ、パッと早く変わる

し、バックグラウンドミュージックがうるさくてよく聞こえない。思わ

ず「うるさーい」と叫んでしまった。すると、かってわたしが一緒に働

いていて、今は事務職の最高幹部までなっているT君が、わたしのほう

をじーっと睨んで文句を言うわたしにあからさまに不快の表情をした。

 ただそれだけの夢である。

 定年を大きく越えた今も現役並みに働かせていただいていることは、

何よりも有り難いことである。こんな幸せなことはないはずだが、わた

しとて悩みはいっぱいある。その一つは「現役」との「間合い」のとり

方である。もう一つはそれはわたし自身が「老い」に向かっていること

に起因するのだろう。「うつ気分」は毎日のようにやってきてはわたし

悩ませるのである。

 こんな「うつ気分」のときにわたしはどうするか。

 休日だったら、畑に出て草をとる。何も考えないでただひたすら草を

ひくのである。一時間もやっていると、すーっとうつ気分が去ってしま

うのである。

 ウィークデイにはどうするか、ウィークデイには五分か十分早く出勤

して、いろいろややこしいことは考えないで、患者さんを診る。ひたす

ら患者さんを診(み)、彼らと「たわいもない話」をしているうちに、

十人も診終わるとすっかり気分が改善しているのである。

 じゃあ、そんなにうつ気分が多いんだったら畑の草はなくなり、診る

患者はどんどん増えているのか、と問われれば、世の中そう甘くない。

そちらのほうはなかなかはかどらないから困ったものである。

                     ('10.2.5.)

 

コメントする

最近のブログ記事

ご無沙汰していました
どろえびすの診療日記
どろえびすの世相横断、政情縦断 6 &n…
どろえびすの診療話
東北大震災に被災されたみなさんに心よりお…
どろえびすの診療話( )「寒さで人が死ぬっていうこと」
87歳のAさんの家に往診に行った。 Aじ…
どろえびすの診療話.2011.1.17.
ま、今時の女性の81歳と言えば死ぬにして…